chopsticks
2019/04/01
chopsticks
「箸」は言うまでもなく和食に欠かせないものであり、強いては日本文化において重要な位置にあるものと言えます。
『お箸の国』とも呼ばれる日本。和食においてはナイフ、フォーク、スプーンなど複数のカトラリーの殆どの役割を「お箸」がこなします。先の細さは使いやすさのみならず、その所作の美しさも計算された和食の心を象徴しているようです。
箸を使うのは日本だけではありませんが、細やかな「象嵌」「螺鈿」、幾重にも塗り重ねられた「漆」が織りなす小宇宙ともいえるような世界を、この細い二本の棒「お箸」に表現するのは、やはり日本人の特質の成せる技かと思います。
ここではその代表的な技のひとつ「若狭塗のお箸」をご紹介いたします。
若狭塗
若狭塗は、三百年以前当地旧藩主塗師の創始したもので、その後幾多の研究を積み重ね改善されてきました。 鶏卵及び青貝を以て模様とし、色漆を塗り金箔にて包み、その上に漆を重ね炭にて研ぎだし、摺漆を施して磨き上げます。優美で堅牢な漆器として箸、箸箱、盆等が主に造られており、今では、塗箸の代表的なものとして愛用されております。(製造元商品説明より抜粋)
独特な技法で塗り重ね、研ぎ出される伝承の塗模様。
「塗り師」が色漆を塗り重ね、卵殻金箔押しや螺鈿を施し、「研ぎ師」と呼ばれる専門職人によって削り磨き上げられます。
この加飾工程が若狭塗の特徴である独創的な意匠を生みます。
金銀、青貝、そして卵殻が生むその柄は不思議な魅力を持ち、
二つと同じもののない貴重な一品となります。
代表的な模様に「菊塵塗」と「磯草塗」があり、
どちらも若狭の自然をイメージして生まれたものだということです。
それだけにその特別な美しさと使い勝手の良さには価値があるのです。
身近なものだからこそ、受け継がれてきた確かな品を毎日使いたいもの。
象嵌
日本の伝統的な技法「象嵌」は、模様を象(かたど)り、嵌(は)め込む加飾法です。
ことに貝象嵌は華やかさと上品さを併せ持つ美しく繊細な細工です。
貝象嵌について
しっとりとしたツヤのある黒檀※や高級家具材として用いられるウォールナットに施された、豊かな真珠層の輝き。
光が当る角度によってその表情をかえる、それが貝象嵌(かいぞうがん)の魅力です。貝象嵌とは、素材である「貝」を、様々な形に「象(かたど)」って、木に「嵌(は)」める…読んで字のごとくの技法。木地にモチーフに合わせた彫りを入れ、貝殻の内側にある真珠層を、同じモチーフにかたどり、寸分違わずはめ込んでいきます。
※商品は全て岩手の地で作られています。
漆器などに多く用いられる加飾法・螺鈿(らでん)も同様の加飾法ですが、こうした伝統技術をベースに独自の技術にまで高めています。
というのも、夢工房で扱うのは、主に小さな生活雑貨。箸にいたっては、約9mm の幅に細かな模様をはめ込んでいくからなのです。
夢工房説明文抜粋
箸 「花家守」 貝象嵌 ギフトボックス(パープルハート) /他多数
ぜひご覧ください。